KOKOROZYUKU

こころ塾 心理教育(病気を知る)

こころ塾~ご自身の病状について知る~

当院では、ご自身の状態について、臨床心理士、公認心理師という専門家と共に考える「こころ塾」を行っております。患者さんそれぞれの病状に合わせてすすめていく個人治療と、仲間(ピア)と共に考える集団治療があります。ご自身の病気の主人はご自身であり、病状についてご自身がお知りになることが治療上、大切と考えています。

またこころ塾では、患者さんのご家族、患者さんにとって重要な人(恋人や親友)への、様々な説明やアドバイスもいたします。どのように接することが病状の好転につながるのか詳しく聞きたい時、参加することができます。
当院では専門的な心理検査を行っております。心理検査の結果や時々の診断についても医師や臨床心理士がフィードバックしております。その後の治療や行動の変容にお役立つ形でお返ししたいと考えています。

こころ塾の対応症状

うつ病、双極性障害:気分の悩み

  • うつ病は、「心の風邪」などとマスコミで言われておりますが、抉らせるとなかなか治りにくくなります。二日続けて眠れない、食欲がなく一週間に 1kg 以上痩せる、いつもより朝早く目が覚めて疲れが取れないなどの「うつかな?」という症状があるときには、専門医を受診しましょう。
  • うつ病のように見えて身体疾患や認知症の始まりのこともあります。状態に合わせて、心理検査を始め、血液検査、CT 、 MRI など身体的検査が必要となる場合もあります。問診とそれらの検査結果を併せて専門医が総合的に判断いたします。
  • 抑うつ剤による薬物療法が有効ですが、認知療法も薬物療法と同程度に効果があるとされています。
  • 気分障害の中には双極性障害(躁病相とうつ病相のある)があります。75%はうつ病相から始まりますので、躁病相ではすっかり良くなったと誤解してしまいます。躁病相では浪費や暴力沙汰など、生来のその人には起こらないことが起こります。是非、疑ったらすぐに受診しましょう。

パニック障害、社交不安障害:不安に関する悩み

  • パニック障害は決して、珍しい障害ではありません。人口の14%の人が一生の内に経験します。動悸や発汗、息苦しさ、胸内苦悶感など身体症状と共に、恐怖や不安が突然起こってきます。きっかけのある場合もない場合もありますが、一旦起こると、また起こるのではないかという予期不安のために日常生活が制限されるようになります。
  • 元々、くよくよとする人が常に漠然とした不安を抱いているうちに、不安発作にいたるということもありますが、スポーツマンで元気な人がかからないということはありません。
  • 治療法は、人それぞれで、うつ病のように一様ではありません。抗うつ剤と抗不安薬で改善する場合もありますが、認知行動療法や力動的精神療法がより有効な場合もあります。
  • 社交恐怖と言われる、いわゆる「あがり症」は、人前で話をしないといけないときや初対面の人前、会食の席で不安症状が強く出るために社会的な場を避けるようになります。周囲の人からはあまり気づかれない場合も、深く悩んでいる場合があります。行動療法や薬物療法で改善する場合も多い障害です。専門医に相談してみましょう。

適応障害、PTSD:心の傷に由来する悩み

はっきりとしたストレス(こころの負担)が原因となって反応として抑うつや不安症状が出現し、適応を妨げることがあります。また、大きな心の傷になるような事件、例えば、地震や犯罪、事故に巻き込まれること、虐待に遭うことによって多彩な症状を引き起こされ、大きく生活が妨げられることがあります。
仕事や学業に支障がある場合には専門医に受診しましょう。精神療法(心理療法)、薬物療法が有効です。

発達障害、大人の発達障害(ASD、ADHD):発達に由来する悩み

忘れ物やケアレスミスが多く悩んだことはありませんか。また、他人関係がうまくいかない、気の付かない人だと言われる、居場所がない、場で浮いてしまっていることが多いと悩んだことはありませんか。もしかしたら生まれながらの個性、特性かもしれません。特性を知ることによって、もっと生きやすくなるかもしれません。
当院ではWAIS など詳細な検査が可能です。

摂食障害、睡眠障害:食欲や睡眠の中枢に由来する悩み

脳の食欲中枢や睡眠中枢が、葛藤や体質などさまざまな原因が複雑に絡み合って生じてきます。こころの問題のみならず、からだも巻き込み日常生活に支障をきたすようになります。
慢性化してしまうと死に至ることもあります。
摂食障害は女性の1 割内外、男性を含めると、数%の人が治療閾にあい、睡眠障害は現代病として現代人の半数以上が一生のうちに経験します。
あれっと思ったら受診してみましょう。

セカンドオピニオンについて

セカンドオピニオンとは、「患者さんご自身が現在治療を受けている病院や診療所での診断や治療方針について、他の病院の医師に意見を聞く」というものです。
当院の精神科専門医(日本精神神経学会認定資格)が患者さんの主治医からの情報などをもとに、診断内容や治療法などに関して助言をおこないます。 なお、セカンドオピニオンは「診療」ではなく「相談」となりますので、保険診療の対象ではありません。自費となります。

例えば・・・

  • 「あなたの病気はなおらない可能性が高いです。」と主治医に言われたが、「本当にそうか別の医師の意見を聞いてみたい」「そんなこと言われてもどうしたらよいか分からない。どうしたらいいのか知りたい」
  • 「自分ではうつ病と思っていたが、適応障害といわれた。どちらの可能性が高いか知りたい」
  • 「人格障害です」と言われたが、「本当にそうか知りたい」「自分の人格障害は病気なのか、個性なのか知りたい」 などなど。

セカンドオピニオン外来の対象となる方

患者さんご本人の相談を原則とします。やむを得ぬご事情により患者さんご本人が来院できない場合はご家族も対象としますが、ご家族のみご来院の場合は患者さんご自身の同意書が必要です。 また、紹介元医師の先生にもセカンドオピニオンの結果をお送りします。

お受けできない場合

  • 主治医が了解していない場合
  • 当院から指定された相談に必要な資料 (心理査定資料など)をお持ちでない場合
  • 主治医に対する不満、医療過誤および裁判係争中に関する相談
  • 相談内容が当院専門医の専門外である場合

相談時間は、60分を原則とさせていただきます。相談内容により、30分、90分となります。なお、セカンドオピニオンのために必要な資料がない場合(例えば心理査定自体がなされていない)、心理査定など資料作成は別途の料金となります。

費用

全額自費となります。お問い合わせやご予約には料金はかかりません。

30分まで 11,000円(税込)
30分越60分まで 22,000円(税込)
60分越90分まで 33,000円(税込)